測量日記によると、第二次測量の最初の申請書には伊豆半島は入っていなかった。それが最終の申請書では唐突に伊豆半島が登場するのは、以前から腑に落ちなかったが、こんなこともある。第一次測量の地図を提出したのは、寛政12年12月21日（旧暦）だった。ところが、桑原隆朝から第二次測量の申請を奨められたのは12月20日だったと第２巻に書かれている。そうであれば、第一次測量の地図は正式な提出以前に、しかるべき人物の内覧に供されていなくては、辻褄があわない。ひょっとしたら、こんなことではないかな、と考えてみた。