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伊能測量が測った星々(その5;野辺地)

 享和元年十月二十七日(西暦1801年12月2日)、伊能忠敬は東日本沿海から下北半島を測り野辺地に九ツ前(昼前)に着いた。
 此の夜は晴れているのに雪が舞い、雲の中を17個の恒星を天測し、野辺地の緯度を40°52′半であるとの結論を得た。主な星座はペガスス座(雷電・離宮・室宿・壁宿)・アンドロメダ座(奎宿)・カシオペア座・おひつじ座(婁宿)であった。
 なお、この測量においては子午線一度の地上の距離を確定させる目的も兼ねていた。そして最終的にはここ野辺地からの帰路の測量結果を基にして大図を作成し、その地図上で次のようにして子午線一度の地上の距離を確定した。
・自深川距喜連川間  地図上での長さ;1丈2寸9分7厘( 29里3025)、1度 2分半
・自喜連川距野辺地間 地図上での長さ;4丈2尺5分7厘(116里3250)、4度 9分半
●自深川距野辺地間                   146里6275 、5度12分
           1度当たり28里1976(=110.748km)

     

野辺地での天測の範囲

天測の実態はこの星座盤をクリックして下さい。

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