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伊能忠敬はこの地を測量した

ヘルクレス座

ヘルクレス座の星々はどれ?

 

ヒント1:

左手に林檎の枝ヘビの頭をもつ冥府の番犬ケルベロスの尻尾を握り、右手で棍棒を振りかざしているギリシア神話の英雄ヘルクレス(逆さまに見える)。

 

ヒント2:

うしかい座の“アルクトゥールス”とこと座の“ベガ”の間に位置し、かんむり座の左側に“左右がさかさまのK”、或いは“H字崩れ”を形作る星の並びがへルクレス座を見つける目印だと言われています。

実際上、夜空でヒントの星星さえも見つけるのは至難の技です、が伊能忠敬はそれをやってのけています。

 

正解はこちら:

 

まとめ

伊能忠敬は、この星座を形作っている星が子午線を通過する瞬間を次々につかまえて、高度を測定しました。

 

(1)ヘルクレス座γ:72°05′10″

(2)ヘルクレス座β:74°24′40″

(3)りゅう座η  :65°31′30″

(4)ヘルクレス座ζ:84°26′20″

(5)へびつかい座κ:62°11′15″

(6)こぐま座ε  :45°09′12″

(7)ヘルクレス座α:67°06′15″

 

会津若松城下の場合、合計15個の恒星の方中高度を測り、その結果を原点である深川黒江町で測った同じ星星の方中高度との差分を求め、次にその平均値をそろばんをはじいて計算し、その平均値を原点の緯度(北緯35度40分30秒)に加算して会津若松城下の緯度を“北緯37°30分”と決定しました。

伊能忠敬没後200年後の現在に生きている皆さん。
50歳から天文暦学を学んだ知識を駆使して上記のような観測を伊能忠敬はやってのけたのです。真似できますか? 定年退職後であっても、その気になってやればやれる!
と、忠敬さんは身をもって示してくれています。頑張りましょう!


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