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社寺、団体、個人

古橋懐古館

愛知県豊田から足助を通って飯田に抜ける街道の一番奥の稲武町に古橋懐古館がある。ここに正真正銘の東半部沿海地図小図副本の断片が蔵されているから不思議である。伊能図はどこから現れてもおかしくはなさそうである。

稲武の伊能図は沿海地図小図を親不知、浜松を結ぶ線で切断した西側である。地図面は55.6cm×230cm.凡例も書かれている。針穴はしっかりあって地図合印も揃っている。立派な小図副本の断片である。

幕末の古橋家は酒造を業とし庄屋でもあった。交通の要衝だったので、色々な人士が往来した。第六代の当主は国学を志し平田篤胤に入門するとともに、諸名士の墨跡を収集した。伊能図断片も通行した旅人から購入したのではないかというが、来歴は定かでない

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