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15枚目の伊能小図、都内で日の目

東日本小図  伊能小図の写しが東京都内で見つかった。 所有するのは東京都小金井市の堀内昭三さん(85)。 縦252cm、横222cmと大きい。 堀内家は伊能測量が実施されている頃、瀬戸内海の興居島(ごごじま;現松山市)で海運業を手掛けていた裕福な庄屋であった。 この写しは忠敬から貰ったと言い伝えられ、実家で代々引き継がれてきたもの。
「昭三さんは忠敬にもらったのならば堀内家の宝。きちんと手入れし、公開してくれる博物館への寄贈を考えたい」と話していた。
 2014.06.25 読売新聞(文化面)報道記事

堀内の小図来歴

168図興居島付近 渡辺代表以下Inopediaのメンバーも立ち会った。読売新聞では庄屋となっているが、堀内家は郷士の家柄で、海運業で栄えていたと言われる。
 本図は、幕府天文方制作の可能性が高く、かつ民間に伝承された珍しい例である。
 来歴は明確ではないが、堀内氏によると「幼少の頃、母親からこの地図は、測量のお世話をしたお礼に、伊能忠敬さんからいただいた物であると聞かされ、まさかと思っていたが、お話を聞くとあらすじが符合する」とおっしゃっています。この推測を裏付ける口碑はある、ということです。
 測量日記には堀内五左衛門宅に文化五年八月二日(1808.9.21)から3泊して忽那諸島くつなしょとうに抜けている。

堀内五左衛門家蔵文化元年小図の書誌的事項

 名称 なし 文化元年伊能小図写本 (仮称 堀内小図)
 法量 紙本着色 縦252cm, 横222cm
形態 折本 1枚
 内容 中央に文化元年小図(含む蝦夷地東南岸)を描き、周辺に文化元年小図凡例3表(吉田、高橋、伊能)と距離表3表を描き、全体を朱の二重線の外枠で囲む。
 特長 地図と諸表の配置、外枠の設置が、日本地理測量之図とよく似ている。
 来歴 家伝の口碑では伊能忠敬から譲り受けたという
 保存 まずまず。要修理。
 描画 普通

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